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没後20年 ルーシー・リー展



主な出品作品
形成期ー ロンドン時代 1938-70年

1938年ナチス・ドイツのオーストリア侵攻に伴い、リーはイギリスへ避難します。やがてロンドン市内のアルビオン・ミューズに小さな家を見つけ、終生の住まい兼工房とします。第二次世界大戦により作陶が困難となるなか、リーは陶器ボタンの制作で生計を立てます。このボタン制作のアシスタントとして1946年に雇われたのが、ドイツから単身亡命してきたハンス・コパーでした。リーと共同でテーブルウエアを制作するなど、コパーは次第に工房で重要な役割を担うようになります。それぞれが作家活動を始めるようになってからも、2人は影響を受け合い、その深い友情関係は生涯に渡り続きました。リーはこの時代、新たに設置した高温の電気窯を使用して、「掻き落とし」「象嵌」「コンビネーション・ポット」「スパイラル文」など、彼女を代表する手法を確立させていきます。



《陶製ボタン》1940年代 個人蔵 撮影:大屋孝雄


《線文円筒花器》1968年頃 個人蔵
撮影:大屋孝雄


《茶釉線文ティーセット(ハンス・コパーとの共作含む)》1955年頃 ミュージアム李朝 撮影:伊奈英次

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