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法隆寺展―聖徳太子と平和への祈り―

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第二章 聖徳太子と太子信仰

聖徳太子は大陸の進んだ文化・制度を進んで取り入れ、天皇を中心とした国家体制の確立を図るとともに、仏教を導入し、平和をもたらそうと努めました。
この章では聖徳太子建立七大寺の一つ、大阪・四天王寺の重要文化財「聖徳太子絵伝」や太子ゆかりの兵庫・鶴林寺の重要文化財「聖徳太子孝養(きょうよう)像及び二王子・二天像」など太子信仰の名宝を通じて太子の人物像に迫ります。



聖徳太子二王子像 (部分) 幽竹法眼筆 奈良・法隆寺蔵
画像提供: 奈良国立博物館(撮影 森村欣司)
※前期展示

聖徳太子絵伝とは
太子の生涯の出来事(奇跡)を描き、人々に絵解きすることで、太子への尊敬の念を促し太子信仰の普及をはかったもの。
太子の奇跡を自由に配置する比較的古い形式、太子伝が整えられ、それにそって年齢順に描くもの、年代とは別に四季に描き分ける作など、大別して三種類が知られます。



第六幅

第四幅

第三幅

第一幅

聖徳太子絵伝 大阪・叡福寺蔵
※第一幅、第六幅は6/14-7/6に展示、第三幅、第四幅は7/8-7/27に展示


第三幅拡大図

太子27歳。
黒駒に騎乗し富士山に登る。


第四幅

第三幅

第二幅

第一幅

重要文化財 聖徳太子絵伝 遠江法橋筆
大阪・四天王寺蔵
画像提供:奈良国立博物館(撮影 佐々木香輔)

「聖徳太子伝暦」は太子伝の集大成として平安時代前期に成立したもの。以降の「聖徳太子絵伝」は本作をもとに描かれたものが多い。


聖徳太子伝暦 上巻(部分) 奈良・法隆寺蔵
画像提供:奈良国立博物館(撮影 森村欣司)

太子2歳。東方に向かい「南無仏」と称えて合掌すると、
手から舎利(釈迦の骨)が出た。南無仏太子とも。

太子16歳。父・用明天皇の病気平癒を祈願する。


聖徳太子立像(二歳像) 奈良・法隆寺蔵
画像提供:奈良国立博物館(撮影 森村欣司)

重要文化財 聖徳太子立像(孝養像) 奈良・成福寺蔵
画像提供:奈良国立博物館(撮影 佐々木香輔)


重要文化財 聖徳太子孝養像及び二王子・二天像 兵庫・鶴林寺蔵
画像提供: 奈良国立博物館(撮影 佐々木香輔)

太子が物部守屋討伐に用いたとも伝えられる、
飛鳥時代の作


重要文化財 鳴鏑矢 大阪・四天王寺蔵

銅七星剣 奈良・法隆寺蔵
画像提供:奈良国立博物館(撮影 森村欣司)