「ランス美術館展」コンサートのご報告とお知らせ
2016/09/30
「ランス美術館展」が開幕して、3週間が経とうとしています。
今回のブログは、先日開催したコンサートのご報告と、来月10月に開催するピアノコンサートのお知らせです。
まず、9月22日(木・祝)に開催した、コンサート「 バロックから近代へ~音楽でめぐるヨーロッパ~」のご報告から。
チェンバロと静岡児童合唱団・青葉会スペリオルによる合唱で、
展覧会にあわせ、バロックから近代のヨーロッパを中心とした様々な音楽を演奏いただきました。
合唱団は、エントランスホールから入場。美しい歌声が館内に響き渡りました。
「喜びの都の女王」、「白銀の白鳥」など、人数も18人・6人・3人と様々な編成で演奏。
戸﨑廣乃さんによるチェンバロ演奏。
フランス革命歌で、後にフランス国家となった「ラ・マルセイエーズ」。
チェンバロを叩くような奏法で、大砲の音も表現されていました。
展覧会では、フランス革命の指導者マラーの最期を劇的に描いた、
ダヴィッドの《マラーの死》をご覧いただけます。
コンサートの最後は、熊本民謡の「五木の子もり歌」。
レオナール・フジタ(藤田嗣治)が、幼少期に熊本で暮らしていたことにちなみ、選曲いただきました。
フジタも、幼い頃にこの子もり歌を聴いていたのでしょうか・・・。
「ランス美術館展」の出品作品はフランス絵画が中心ですが、
コンサートではフランスだけでなく、
スペイン、スロベニア、ドイツ、イギリス、イタリア、ブルガリア・・・
様々な土地の音楽を演奏いただきました。
音楽史とともに、ヨーロッパ中を旅するようなコンサートでした。
さて、本展の関連イベントとして、コンサートをもう1本予定しています。
フランス生まれのピアニスト、パトリシア・パニーさん。
2012年に開催した「ストラスブール展」コンサートでも出演いただきました。
4年ぶりに、静岡市美術館で演奏いただきます!
「ランス美術館展」の代表作品をスライドで投影しながらの演奏も。
美術と音楽の巨匠たちのアンサンブルを、この機会にぜひお楽しみください。
2012年11月9日 コンサートの様子
[日 時]10月23日(日)14:00~(開場13:30)※途中休憩あり
[出 演]パトリシア・パニー(ピアニスト)
[曲 目]ベートーベン《ピアノ・ソナタ第17番ニ短調「テンペスト」》、モーツァルト《ピアノ・ソナタ K.332 ヘ長調》 ほか
[会 場]当館多目的室
[参加料]2,500円(チケット制)
[定 員]100名(全席自由)
チケット好評販売中です。ご参加をお待ちしております。
(c.o)
「美術と美酒の街 ランス」
2016/09/28
ランスは、フランス北東部・シャンパーニュ地方の中心都市です。
美術ファンにとっては、中世の「微笑みの天使」の彫刻や、シャガールによるステンドグラスのあるノートルダム大聖堂、レオナール・フジタ(藤田嗣治)晩年の代表作と言われる「平和の聖母礼拝堂」のある街としておなじみかもしれません。
他にもルネ・ラリックによるステンドグラスと、モーリス・ドニの壁画のあるサン=ニケーズ教会など数多くの名所旧跡があり、パリに劣らず世界中の人々を惹きつけています。
ランスはまた、「シャンパン」の一大生産地としても有名で、街には大小あわせて5000ものメゾン(フランス語で生産メーカーのこと)があるといわれています。
発泡性ワインは日本をはじめ、世界中で生産されていますが、「シャンパン」と名乗れるのは、このシャンパーニュ地方で厳格な製法を守って造られたもののみです。
19世紀以降、「シャンパン」は世界各地で飲まれるようになり、ランスに富をもたらしました。
ランス美術館が所蔵する名品の数々は、19世紀末から20世紀にかけて成功した、メゾンの経営者たちからの寄贈によるものです。
また、先述したフジタの「平和の聖母礼拝堂」も、シャンパンメゾンの経営者の協力により建てられているのです。
シャンパンなくしてランスの美術を語ることはできないでしょう。
現在開催中の「ランス美術館展 美しきフランス バロックからフジタへ」では、シャンパンが育んだ珠玉の作品の数々をご紹介しています。
また、本展の開催にあわせて、シャンパンを楽しむイベントもご用意しました。
「シャンパーニュの夕べ(展覧会レクチャー&シャンパン試飲会)」
当館学芸員のスライドトーク、講師によるシャンパン(シャンパーニュ)についてのレクチャーと試飲を行います。
[日 時]10月8日(土) 18:30~20:30(開場 18:00)
[会 場]多目的室
[参加料]3,500円(チケット制・展覧会観覧券付き)
[定 員]60名
チケットは残りわずかです。お早めにどうぞ。
ご参加をお待ちしております。

「ランス美術館展」出品作品より
エドゥアール・デュビュッフ《ルイ・ポメリー夫人》 1875年 ランス美術館蔵
Reims, Musée des Beaux-Arts
©MBA Reims 2015/Christian Devleeschauwer.
(k.o)
ランス美術館展、いよいよ9月10日(土)から!
2016/09/08
8月末に「エッシャーの世界展」が無事に閉幕しました。
夏休みという事もあり、たくさんの方にご来場いただきました。ありがとうございました。
ただ今、静岡市美術館は次回「ランス美術館展 美しきフランス バロックからフジタへ」に向け、準備を進めています。
美術館内も模様替え・・・
さて、ランス美術館展お楽しみ企画のお知らせです。
名酒「シャンパン」で有名なシャンパーニュ地方の古都ランスにあるランス美術館。
そのコレクションを紹介する「ランス美術館展」にあわせて、展覧会オリジナルコースターを作りました。
静岡市内の文化施設、美術館近隣書店、図書館などで配布中です。
ピサロの《オペラ座通り、テアトル・フランセ広場》がモチーフ。
水が浸み込みにくい紙でできています。
お手に取って、使ってみてくださいね。
そして、この配布中のコースターを美術館に持参すると、
別の絵柄のコースター3枚をセットでプレゼント!
※先着500名様、本展をご観覧の方、お一人様1回に限ります。
プレゼントの3枚のコースターは、ゴーギャン《バラと彫像》、
シスレー《カーディフの停泊地》、デュビュッフ《ルイ・ポメリー婦人》がモチーフです。
コースター4枚!
どの絵柄がお好みでしょうか??
開幕まであと少し・・・。
実物を目にすると、印象も大きく変わるかもしれません。
展覧会会場で、ぜひ本物の作品をご堪能ください。
(c.o)
会期:9月10日(土)~10月30日(日)
観覧料:一般1200(1000)円、大高生・70歳以上800(500)円、中学生以下無料
*( )内は前売りおよび当日に限り20名以上の団体料金
*障害者手帳等をお持ちの方及び介助者原則1名は無料
※お得な前売り券は、9月9日(金)までの販売です※
静岡市美術館、チケットぴあ[Pコード:767-707]、ローソンチケット[Lコード:41610]、セブンチケット[セブンコード:047-543]、谷島屋呉服町本店、谷島屋マークイズ静岡店、戸田書店静岡本店、戸田書店城北店、江崎書店パルシェ店、MARUZEN&ジュンク堂書店新静岡店、中日新聞販売店(一部店舗除く)
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